ダイエットする時に知っておきたい基礎知識【五大栄養素】
ダイエットは食事が8割!
そのため、栄養の基礎知識を知っていた方がダイエットに成功しやすくなります。
そこで栄養の基礎知識として五大栄養素をわかりやすく解説していきます。
タンパク質
人の体の約60%は水分ですが、その次に多いのがタンパク質。
タンパク質は体を動かすエネルギー源となる重要な栄養素の1つです。
さらに、筋肉や内臓、髪、爪、皮膚、ホルモン、血液などの材料となります。
車で例えるならボディやエンジンですね。
アミノ酸
タンパク質はいくつものアミノ酸がくっ付いて出来ています。
アミノ酸には20種類あり、そのうちの11種類は体内で作ることができます。
しかし、残りの9種類は食べ物から摂取しなければなりません。
これを必須アミノ酸といいます。
アミノ酸の組み合わせによって色々なタンパク質になります。
タンパク質の違いから、髪や皮膚、体型などの違いが出てきます。
タンパク質の種類
タンパク質には、動物性タンパク質と植物性タンパク質があります。
動物性タンパク質
動物性タンパク質とは、肉、魚、卵、乳製品などの動物由来のタンパク質のことです。
動物性タンパク質は、体内で作ることが出来ない9種類の必須アミノ酸すべてを含んでいます。
そのため、体内へのタンパク質吸収率が97%と非常に高いという特徴があります。
しかし、動物性タンパク質には脂質が多く含まれているものが多いため、普段から脂質を摂りすぎる人は注意が必要です。
植物性タンパク質
植物性タンパク質とは、米、麦などの穀物、豆類などの植物由来のタンパク質のことです。
植物性タンパク質は必須アミノ酸が不足しているものもあります。
そのため、体内へのタンパク質吸収率が84%と動物性タンパク質に比べると低いです。
しかし、植物性タンパク質は食べ合わせによって、互いの必須アミノ酸の不足を補うことが出来ます。
たとえば、米はリジンという必須アミノ酸が不足していますが、リジンを多く含む納豆と一緒に食べることで不足分を補うことが出来ます。
また、動物性タンパク質に比べると、脂質が少ないという特徴があります。
タンパク質が不足すると
体の材料になるタンパク質が不足すると体の修復が十分に出来ません。
髪の毛がパサついたり、肌のハリがなくなったりします。
ホルモンの働きが鈍くなり、ストレスに敏感になることもあります。
また、筋肉を分解してエネルギー不足を補うため、筋肉が減って代謝が落ちてしまう可能性もあります。
ボロボロになった車のようなイメージです。
過度な食事制限などで不足しないように注意しましょう。
タンパク質が豊富な食材
肉類・魚介類・卵・大豆製品などに多く含まれています。
メインのおかずになるものが多いですね。
脂質(油脂)
脂質は重要なエネルギー源。
車で例えるならガソリンです。
その他にもホルモンや細胞膜の材料になる他、皮下脂肪として内蔵を守ったり、寒さから体を守るなどの働きもあります。
また、脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)の吸収をサポートする重要な栄養素です。
脂質1g=9kcal
脂質は三大栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)の中でも最も高いエネルギーを得ることが出来ます。
タンパク質や炭水化物が1gあたり4kcalに対して、脂質は倍以上の1gあたり9kcaもあります。
とても効率の良いエネルギー源なのです。
その一方で、摂り過ぎると肥満などの原因になるため注意が必要です。
脂質の種類
食品に含まれている脂質は、脂肪酸の違いによって飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類に分けることが出来ます。
飽和脂肪酸
飽和脂肪酸は常温で固体のものが多く、肉や卵黄、バターやチーズなどの動物性の油脂に多く含まれる脂肪酸です。
植物性の油脂では常温で固まるココナッツオイルなどにも含まれています。
不飽和脂肪酸
不飽和脂肪酸は常温では液体で、菜種油やオリーブオイルなどの植物性油脂に多く含まれる脂肪酸です。
動物性でも、青魚に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)は常温で液体であり、不飽和脂肪酸です。
脂質が不足すると
過剰に摂りすぎると肥満の原因となる脂質は避ける人も多いですが、不足するとエネルギーが不足して疲れやすくなります。
ガス欠になった車のようなイメージです。
また、脂質は脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)の吸収をサポートする働きがあるため、不足するとビタミンが吸収されにくくなってしまい、体の抵抗力が低下するリスクもあります。
その他にも、私たちの脳の大部分は脂質で出来ているため、不足すると脳の働きも鈍くなり、イライラやストレスを感じるようになります。
ダイエットをする時でも不足しないように注意しましょう。
脂質が多く含まれる食材
肉(脂身の多い肉)・卵黄・バター・チーズ・ラード・チョコレート・ココナッツオイルなどには飽和脂肪酸が多く含まれています。
菜種油・オリーブオイル・アボカド・くるみ・青魚(イワシ・サンマ・サバなど)などには不飽和脂肪酸が多く含まれています。
どちらかに極端に偏らずにバランスよく食べることが大切です。
炭水化物(糖質)
脳や体を動かす重要なエネルギー源。
他の栄養素と比べると、すぐにエネルギーに変えらるという特徴があります。
車で例えるならガソリン。
炭水化物と糖質の違い
炭水化物と糖質はよく混同されがちですが、それぞれ意味が異なります。
炭水化物には大きく分けると、体内に吸収されてエネルギー源になる糖質と、消化吸収されずエネルギーにならない食物繊維とに分けることが出来ます。
炭水化物は糖質と食物繊維の総称で、炭水化物から食物繊維を除いたものを糖質と呼びます。
糖質
炭水化物の中の糖質こそが重要なエネルギー源です。
糖質にはさまざまな種類があります。
たとえば、ブドウ糖や果糖といった単糖類。これは消化・吸収のスピードが早く、甘みが強く感じるのが特徴です。
また、ショ糖や乳糖といった二糖類。ショ糖は調味料として普段使っている砂糖のことで、乳糖は牛乳に多く含まれています。
乳糖不耐症と言って牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしてしまうタイプの人がいますが、これは乳糖を分解する酵素が足りなくて消化不良を起こしているのです。
他にも、お米の成分は主にデンプンという糖質で多糖類と呼ばれます。水分を吸着しやすいという特徴を持っているため、あのモチモチした食感になるのですね。
同じ糖質であっても種類が違えば特徴も違います。
よく「茶碗一杯分のごはんは角砂糖○個と同じ!」という言葉を目にしますが、正確には糖質の種類が違うため同じ量の砂糖を口にした時とは体の反応が異なります。
つまり、同じ量を食べても太りやすさは違うということ。
この事実を知っていると「デザートを食べるからご飯は我慢する!」ということが間違っていると気づくはず。
食物繊維
食物繊維は水に溶ける水溶性食物繊維と、溶けない不溶性食物繊維に分けられます。
どちらも吸収されませんが、それぞれ体内で重要な役割があり、第六の栄養素と言われることがあります。
炭水化物(糖質)が不足すると
人がエネルギーとして使える栄養素は、炭水化物(糖質)、たんぱく質、脂質の3種類がありますが、すぐにエネルギーに変えられるのは炭水化物(糖質)です。
しかし、炭水化物(糖質)は肝臓や筋肉の中に蓄えているだけで、余分なものは体脂肪として蓄えられています。
エネルギーとして血液中の糖を消費してしまうと、肝臓や筋肉の中に蓄えられている糖を少しずつ分解しますが、その量はそれほど多くありません。
体脂肪を分解してエネルギーにするには時間がかかるため、徐々にエネルギーが不足し、脳の働きが低下して集中力の低下や、疲労感につながります。
また、不足が続くと筋肉を減少させて代謝を低下させることもあるので、過度な糖質制限には注意が必要です。
炭水化物(糖質)が多く含まれる食材
炭水化物は、ごはん・パン・うどん・そば・パスタ・じゃがいも・さつまいもなど多く含まれています。
主に主食になる食べ物ですね。
また、砂糖などの甘いものにも多く含まれていますが、砂糖は太りやすいので上記の食べ物から摂るようにしましょう。
ビタミン・ミネラル
ビタミン・ミネラルはエネルギーにはなりませんが、三大栄養素のタンパク質、脂質、炭水化物(糖質)がエネルギーに変わる時の代謝を助ける働きがあります。
また、その他の代謝や体の一部を構成するためにも必要なため、私たちの体にとって欠かせない栄養素です。
車で例えると、潤滑油やオイルです。
三大栄養素のタンパク質、脂質、炭水化物(糖質)にビタミン・ミネラルを加えて五大栄養素と言います。
ビタミン
体に必要な量はわずかですが、体内でビタミンを合成できないあるいは必要量を合成できないため、食品から摂取しなければいけません。
ビタミンは、その性質から水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに分けられます。
水溶性ビタミン
水溶性ビタミンには、ビタミンB群(B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン)とビタミンCがあります。
これらは体の中のさまざまな代謝に必要な酵素の働きを助けています。
たとえば、食事で摂った炭水化物(糖質)や脂肪、体に蓄積した体脂肪などを燃やす時には、多くのビタミンB群が必要になってきます。(ダイエットには欠かせません!)
また、体内でコラーゲンを作る時にはビタミンCが必要になります。(プルプルお肌にはビタミンCが欠かせません!)
脂溶性ビタミン
脂溶性ビタミンは、ビタミンA、D、E、Kがあり、主に体脂肪や肝臓に蓄えられています。
お肌の調子や免疫などに関わるなど、体の機能を正常に保つはたらきをしています。
しかし、摂りすぎると過剰症を起こすことがあると言われているので、偏った食生活やサプリメントによる過剰摂取には気をつけるようにしましょう。
ミネラル
体の調子を整えたり、体の一部の構成材料(歯や骨、血液など)になったりするなど、さまざまな働きをしています。
ビタミンと同様に体に必要な量はわずかですが、ミネラルも体内で作り出すことはできず、食品などから摂取する必要があります。
ビタミンが不足すると
ビタミン不足するとさまざまな欠乏症になるおそれがあります。
「体がだるい」などは潜在性の欠乏症かもしれません。
必要量は満たしても、あなたの体の調子を整える量より少なければ、体は負担を負いながら正常な機能を保とうとします。
その結果、倦怠感や疲労感などの症状が現れることも。
ダイエットにおいては、代謝がスムーズに行われず、努力しているのに結果が表れにくいといった状態の原因になっていることがあります。
ミネラルが不足すると
不足は欠乏症、多過ぎれば過剰症になるおそれがあります。
たとえば、汗をかく夏にはナトリウムなどのミネラル不足で熱中症になることがあります。
しかし、ナトリウムを摂りすぎると高血圧などのリスクを高めると言われています。
適量を摂ることが大切です。
ビタミンと同様に、ダイエットにおいては、代謝がスムーズに行われず、努力しているのに結果が表れにくいといった状態の原因になっていることがあります。
ビタミン・ミネラルが多く含まれる食材
さまざまな食材に含まれているため、普段から色々な食材を偏りなく食べるように心がけることが大切です。
特にダイエットをする人には多くのビタミン・ミネラルが必要になるため、私がサポートをしている方には野菜・海藻・きのこ・果物をオススメしています。
この記事を書いた人
- 指導歴19年。
これまで延べ4万人以上を指導した経験をもとに、週1回のトレーニングで結果を出す独自のダイエットプログラムを開発。
詳しいプロフィール
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